【hanashikaの時間。】「師匠と若手の境目は」 桂小春団治

お客さんから、噺家(はなしか)さんはどれぐらいのキャリアになると「師匠」と呼ばれるようになるのですかとよく聞かれます。

東京の落語界には「前座」「二つ目」「真打」と、ちゃんとしたランキングがあるので「真打」になると「師匠」と呼ばれるようになるのでわかりやすいですが、大阪には真打制度がなく年功序列だけなので、どこから「師匠」と呼ぶかの基準がない。

われわれ噺家も先輩を呼ぶときはその人によって「師匠」と呼んだり「兄さん」と呼んだりバラバラです。

後輩が高座で「われわれ若手は…」なんて言ってるのを聞いて「25年もやってて、お前もう若手ちゃうやん」と心の中で突っ込むときがあります。

キャリア25年などは普通の会社ではバリバリの中堅かベテランと呼ばれるような年齢ですが、謙遜なのか若い頃からの口癖なのか、いつまでも自分のことを若手という人がたくさんいます。

驚くのが松竹芸能の漫才やピン芸人たちで「ベテラン若手」という通称「ベテ若」というカテゴリーが存在します。箔(はく)をつけてベテランと思われるより若手と思われて、身近に感じてもらえる方がお笑いには有利なのかもしれません。

50、60歳は鼻垂れ小僧といわれる古典芸能の世界ですから、僕が鼻炎で高座で鼻垂れててもご容赦を。

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