現在、僕は自分の主宰するNPO法人国際落語振興会の理事長だけでなく、関西演芸協会や大阪文化芸能国民健康保険組合、公益社団法人上方落語協会の理事もやっています。
上方落語協会の理事の主な仕事は、懸案事項など協会の運営について話し合ったりするのです。議事の中に新しく入門した新入会員の承認があるのですが、逆に辞めていく若手の退会も報告されます。
憧れの師匠に弟子に取ってもらえたからといって、必ずしもちゃんと修業を終えて独り立ちできるとはかぎらないのですが、無償で弟子を育ててきた師匠もやはり、寂しいものがあります。
僕には現在、治門(じもん)という弟子が1人います(「hanashikaの時間。」月曜日に出演中)。今までも何人か修業途中で辞めた弟子もいますし、弟子になりたいと来た者に修業の大変さ、その後の生活などを説明し、「もう一度、考えてみ」と諭して水際で踏みとどまらせた者も何人かいます。
ひどいのになると修業3日で辞めた者までいて、この時は寂しいというよりも、大して好きでもない女の子に告白されて、付き合いだしたら向こうから「やはりあなたとは合わないわ」と別れを切り出されたような、なにか災難にでも遭ったような気持ちになります。
生半可な気持ちでこちらを巻き込まないでほしいものです。
落語会情報。「第16回立命寄席」を4月17日(日)午後6時から、天満天神繁昌亭で。前売り2500円、当日3千円。立命館大学落語研究会出身の桂塩鯛と桂小春団治の二人会です。