「産経らくご」で人気評論を連載中の広瀬和生氏が、過去に配信した公演の中から珠玉の一席を毎月セレクト。
今月は「第七十七回大手町落語会 」(令和5年2月25日公演)から瀧川鯉昇「餃子問答」をお届けします。
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落語芸術協会所属の瀧川鯉昇は芸歴50年のベテランで、その独特なフラが魅力。本質的には端正な語り口で古典をきっちりと語る正攻法の演者であり、落語の“上手さ”には定評があるが、滑稽噺に独自のギャグをふんだんに取り入れて爆笑を呼ぶことでも知られている。そんな鯉昇の得意ネタには、『千早ふる~モンゴル編』や『蕎麦処ベートーベン』など、従来の古典に独創的な演出を施して“改作”と呼べる域にまで達している演目がいくつもある。今回ご紹介する『餃子問答』も、そんな“鯉昇の改作”のひとつ。五代目古今亭志ん生や五代目柳家小さんが得意とした『こんにゃく問答』が元ネタで、“こんにゃく屋”を“餃子屋”に置き換えたもの。なお鯉昇は“ネタ”に近い定番マクラの傑作があることでも知られており、この『餃子問答』でもそれが聞ける。併せて楽しんでほしい。(広瀬和生)
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動画はこちらから!(11月15日~12月14日までご覧いただけます)
※ご視聴には『産経らくご』(月額1100円)への入会が必要です。初回ご登録の方に限り、30日間無料でお試しいただけます。
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