【直球&曲球】移動はつらいよ 春風亭一之輔 

  • 2025/02/27

  仕事柄移動が多い。先週金曜日の夜は三重県紀北町で独演会。東京駅から午前11時48分発の東海道新幹線に乗り込み、名古屋駅で快速「みえ」に乗り換え、途中多気駅で下車、ホームで30分待ち、各駅停車に乗り換え紀伊長島駅着、車で数分かけて会場の東長島公民館に到着。東京駅からピッタリ5時間かかった。三重の南部は案外遠い。待ち時間の寒さと長時間の着席姿勢で身体がガチガチだが、落語会は満員で大盛況だった。
 翌日は佐賀県鳥栖市で落語会があるので、終演後、夜のうちに公民館から中部国際空港近くのホテルへイベンターさんの運転する車で移動。「ではこれから170㌔㍍走ります」と言われ、がくぜんとするが仕方ない。午後8時50分発。高速を飛ばしていたが、途中夜間通行止め区間にぶち当たる。「…一旦シタミチ降ります」。信号信号また赤信号。高速道路のありがたさが身に染みた。
 ようやく高速に乗れたと思ったら、今度は覆面パトカーが迫ってきて止まるように促される。「追い越し車線をずーっと走ってましたよね、ずーっと見てましたよ」と。手続きのため20分ほど足止めをくらう。ホテルについたら午後11時を過ぎていた。
 翌朝空路で福岡へ。新幹線で新鳥栖。落語会が終わり、その翌日は福岡・八女で独演会。鳥栖と八女は近いが東京に帰る。なぜなら日曜早朝ラジオの生放送があるのだ。
 福岡のイベンターいわく「リモートでできないんですか?」。そらそうなんだけど、スタジオでしゃべらないとどうも気がのらないのです。その生放送が終わり今、再び福岡空港に向かう飛行機でこの原稿を書いている。八女が終われば東京へ日帰りの予定。なぜなら明日は新潟で独演会だから。でもまぁ仕事があるのはありがたい。くれぐれもオンラインカジノや道ならぬ恋には気をつけたい。
 【追記】 あのお巡りさん、「見てた」ってことは泳がしたということ? 危ないんだったら早めに「おーい、だめだよー!」って声かければいいのに。仕事熱心なことだ。

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