【直球&曲球】 春風亭一之輔 しっくりくる生き方で

 

 私がラジオパーソナリティーをしているニッポン放送「春風亭一之輔 あなたとハッピー!」(毎週金曜日放送)に、「ジーパンをデニムやジーンズと呼ぶのに気後れする」という、おじさんからのメールがきた。ならばジーパンと言い続ければいいと思うのだが、時代遅れなようで嫌なんだそうだ。
 ジーパンはジーパンだろ? 松田優作さんはデニム刑事? ジーンズ刑事? ジーパン刑事だろ。デニムなんて歯の浮くようなこと言えるかい。そんな無理やりな理屈で納得しちゃえばいいんです。自分の好きなように生きましょう。
 これからの時期、お歳暮、年賀状、お年玉…とても面倒くさい。
 お歳暮を発注し、また届いたお歳暮にお礼状、年賀状の宛名書き、手が痛くなってくる。お年玉のためにわざわざ銀行で新札に替えてくる。そんなこととっくにやめている人もいる。やめたらどんなに楽だろう。そんなことを思いながら今年もそろそろとりかかる。
 始めてみると楽しくなってくる。ハイになるというのか。人からモノが届くとやっぱりうれしい。何年も会っていない人なのに、お礼状や年賀状の宛名を筆で書くとその人の顔を思い出す。
 前座さんへのお年玉も必ず一人一人手渡しするようにしている。「あけましておめでとう」「ありがとうございます、今年もよろしくお願いします」の言葉を交わすだけだが、いつも通りでホッとする。
 30人からいる前座さん、お囃子(はやし)さん全員に渡した達成感。また1年が始まったと体感。誠に非効率極まりない習慣なのだが、やらないとなんか気持ち悪い。やめようと思えばやめられて楽になるには違いない。でも今年もやっぱりやめないのだ。
 私もデニムなんて言えず、ずっとジーパンと言い続けるのだろう。ジーパンはジーパンだ。自分にしっくりくる生き方が一番心地いい。でもよく考えたら、私、ジーパン一本も持っていなかった。

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