6月末に35度を超える記録的猛暑となった東京でございます。
「この勢いでいくと12月には60度を超えますよ…」
なんて往年のお笑いが寄席で響きわたっていると思いきや、まさかの2度目の梅雨入り。雨量は少ないものの降り注ぐ雨粒が大地を冷やし、屋根の上ではタップダンスを踊っている。
前にも申し上げましたが、私は雨の音が肉を焼く音に聞こえるほどの食いしんボーイ。あぁ、肉が俺を呼んでいるぜぇ。本日もそんなお話。
先月のコラムは私、食いしんボーイ、昔昔亭昇が高級焼肉店にてプチ贅沢をするというものでした。ただ予算には限界があり、お肉とビールを1つずつしか注文できない。いつかこのお店で箸休めのキムチが食べてみたい! 誰かごちそうしてくださいな(笑)
なんて貧乏芸人の魂の叫びを文章にして皆さまにお届けしたわけです。
結果から申し上げますと…。
いやぁー!! 言ってみるもんですねぇー!!!! とあるお客さまが「焼き肉行きましょう! キムチごちそうしますよ!!」と言ってくださいました。もちろん最初は冗談半分でおっしゃったのでしょう。
ただ! それを間に受けるのが食いしんボーイでございます! 間髪入れず、「はい! ありがとうございます!!! いつ頃お時間ございますか?」。
そこからは早かった。
気がつけば、上野にございます高級焼肉店「大門」さんのロースターの前に座っておりました!
遠慮を許さないなんとも巧妙な話術に甘えさせていただき、特上カルビとビール、そしてお目当てのキムチを注文!!
まず運ばれてきたのは冷たいジョッキのビール!
あっつい夏場、喉が渇いているところへもって、キンキンのビールが喉を通り腹を冷やす!
グビッ、グビッ、グビッ、ぷはー!!
うまい!! もうビールが本当においしい!!
そして、早くもやってきましたキムチ!! 今まで数回お店に通いましたが、1度も注文ができなかった憧れの白菜キムチ! いかにもおいしいキムチを作ってくれそうなお母さまが持てきてくれました。
そっと口へ運んでみる。
シャクッ!
心地いい歯応えはもちろん、適度な酸味が食欲を爆発させるとともに、ツマミとしても100点の仕事をしてくれます!
そして驚いたのは水分量でした。
白菜を噛んだ時に中から水分がジュワッとあふれ出すのです! まるでキュウリをかじったときのようなみずみずしさ!もーうっ! おいしい!!
そして真打登場です!! 特上カルビ!!
普段は到底お目にかかることのできない厚みのあるお肉にきれいなサシが乗っており、それが美しく盛り付けられている! ロースターに乗せたときのジュワーっという音と同時に込み上がるおいしい煙! あふれ出す唾液に高揚感が隠せません!!
さっと焼いて口にほうり込む!!
肉汁、ぶわぁーー! うま味、じゅわーーー!! ビール、くぅーーーー!!! たまらない!!! もう本当たまらない!!
いつもならここで終わりだが、今日はキムチがある!!
シャクッ!! シャクシャクッ!! 口の中に酸味広がる!!
そして、ビール、くぅーーーーー!!!!
夢のような時間は続き、カルビの他にもハラミやホルモンなどもいただきました。そしてキムチも追加。前世でどんな徳を積んでいたらこんな思いができるのでしょうか。
ごちそうさまでした!!!
古典落語の演目で「紺屋高尾」というお話がありますが、その中に親方の「人間、ぶつかってみなきゃ分からねぇ。なんでぶつかりもしねぇで諦めるんだ」というセリフがあります。
確かに人間、言ってみないと、どうなるか分からないなぁなんて思う今日この頃でございます。
もちろん今回が特別であるということは重々承知しております! 自分ではなかなか見ることのできない景色を見せていただきました。
いつかは自分の力で! あわよくば後輩なんかを引き連れて! 今回と同じようなことができるそんな大人になりたいものです!
P.S.ハワイってすごい いい所らしいですねぇ。行ってみたいなぁー。
あ、独り言です。