【噺家_日々是営業】「やる奴」と「やらない奴」 立川只四楼

 毎年、100人ずつ会場のキャパを増やしていく-。
 これが、今の目標です。

 昨年末、真打ちになってもいない二つ目の分際で、「日本橋社会教育会館」というキャパ200人の会場で独演会をやりました。
 今年は300人、来年は400人、最終的には日本武道館!…の入り口で(笑)。

 思い返せば、そもそも毎月、30人程度のキャパの会場で独演会をしていた私が、一度に200人も集めようとすること自体無謀でしたが、毎晩のように飲み歩き、出会った方々に「自分は落語家なんです! 実は…」と話してみたら、気が付くと200枚のチケットが完売していました。

 昔から大好きなロックンローラー、矢沢永吉さんの言葉で忘れられない言葉があります。

 「やる奴はやる、やらない奴はやらない」

 まったくその通りで、ぐうの音も出ません。
 要は世の中、2種類の人間しかいない。

 「やる奴」と「やらない奴」。

 そうです。もう、やるしかないですよね。
 失敗してもネタになるし、成功したら経験になる…。
 ゲストなし! 仲入りなし! 1時間10分しゃべりまくり! 飽きさせないで魅了する!
 これが、裏テーマでした。

 さて、今年は300人。 やる気は出たが、問題は集客です。
 1人で300枚のチケットをどう売ろうかと考えて、とりあえず飲みに行きました(笑。はい、ただ飲みたいだけでした)。
 カウンター席に座り、1人、手酌酒。
 たまたま横にいた50代のおじさんと乾杯。

 「実は私、落語家なんです」
 「えっ!」
 「今度300人集めて独演会やるんです」
 「えっ!」
 「たまたまチケットあるんで買って下さい」
 「えっ!」

 気づいたらおじさん、チケット買ってくれてました(笑)。

 僅か5秒、独自に編み出した〝1人カウンター攻撃〟はまだ続きます。

 「せっかくなんで奥さんと来て下さいよ。落語見た帰り道、1人だと寂しいですよ」
 僅か10秒で2枚売れました。

 これだ! これだ! このやり方で300枚売るぞ! そう思い立ち早5カ月が過ぎました。

 残りは35枚。

 本番は6月18日19時から、文京シビックホール小ホール。

 さあ、これを読んでる貴方、1枚いかがですか?

 帰り道寂しくなるなら、2枚でも(笑)。

 

 

【本日のチケット残数】35枚

こちらは産経らくご会員限定ページです

ログインもしくは、 産経らくご会員に登録して閲覧ください。

  • 人気落語家のコラム・限定コラム
  • チケットの先行販売・会員限定割引
  • 毎月抽選で、落語グッズをプレゼント!
  • 年間約40本 落語ライブ動画が見放題に!

サービス詳細を知る

TOP