日本の四季。どの季節にもその良さがあり、楽しみもある。私の大好きな季節は過ごしやすい春と秋。
しかし、その大好きな季節が年々短くなっているように思います。そのうち、夏と冬だけになるのではないか? いや、冬も短くなりほぼ夏になるのでは?
落語の演目にも春夏秋冬がある。春だったらお花見の話、夏であれば怪談や暑い日の話。秋なら銀杏(いちょう)の葉が出てくる「まめだ」など。冬は「かぜうどん」や「しじみ売り」など温まる食べ物や雪の日の話と季節の演目がありますが、いつ季節ネタを舞台で出すのか?
特に夏が難しい。僕はできるだけ夏の噺(はなし)は6月にならないと演(や)らないように心がけていますが、年々暑くなるのが早いのです。
落語会にはネタ帳というのがあり、いつ誰が何の演目をしたのかを記録しているものがある。真夏の噺を5月に出していることもあれば、今年ある会場では4月末に真夏のネタが出ていました。
暗黙の了解があり、同じ会場で開催している会では、最低1年はその会場で演目がかぶらないようにします。特に地域寄席ではご近所さんがリピートでお越しの場合が多いので、同じ演目ばかりにならないようにというわれわれなりの配慮です。
ですから、4月に真夏のネタを演られると、7月に出番の私はできないのです。真夏なのに(笑)。本当にストップ温暖化。
上方落語ユニット「五楽笑人(ごらくしょうにん)」の会
心斎橋PARCOのSPACE14で12月24日(土)午後2時開演。前売り3000円。出演は笑福亭鉄瓶、喬介、生寿、呂好、桂咲之輔。松竹芸能(06-6258-8085)。