【hanashikaの時間。】「英国でも大阪弁は強し」 桂小春団治

エリザベス女王の国葬が世界中継され、英国民のみならず世界中にその影響力を感じさせました。

テレビでは女王にまつわる過去の映像が流れ、その中で競馬場で自分が賭けた馬が1着に入り、自分の肖像が描かれた配当金を手にしてはしゃぐ姿がありました。女王ともなると自分でお金を使うこともないので、自分が描かれた紙幣を女王が手にしているというのは珍しい映像でした。

ところでこの女王が描かれた紙幣ですが、私が二十数年前にスコットランドのエディンバラで公演した後、ロンドンに戻ってきたのですが、ロンドンのタクシーでお金を払うと、これは使えないと運転手が言うのです。

スコットランドで普通に使っていたエリザベス女王の肖像の描かれたポンド紙幣ですが、これはスコットランドのお金だからイングランドではダメだというのです。

よく見ると「バンク・オブ・スコットランド」と書かれている。つまり「大阪銀行券」みたいなもの。外国の紙幣ならいざ知らず、地続きの同じ国なのに使えないという。手持ちがその紙幣しかなく、片言の英語でその旨伝えたのですがらちが明かず、疲れてたのもあって大阪弁で「おんなじポンド紙幣なんやからごちゃごちゃ言わんと、これとっときいな」とまくしたてたら、運転手は渋々受け取りました。

いま世界で「円」が弱いと言われていますが、「大阪弁」は「ポンド」より強いようです。

お知らせです。

桂小春団治独演会を10月8日(土)午後6時から朝日生命ホールで。ぜひお越しを。

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