【hanashikaの時間。】「手を焼く議員」 桂小春団治

緊迫したウクライナの報道を見て胸の痛む毎日です。紛争の前に外交努力というものの必要性を強く感じます。この外交、最前線にいる大使館や領事館の方に、海外公演でよくお世話になりました。公演の協力だけでなく、大使公邸で食事会に招待されることもありました。

まあ、われわれが接する外交官のほとんどは政治や経済ではなく文化担当の方ですが、大使館の主催公演では、空港の出迎えから会場の送り迎えまで、大使館の方が付ききりでお世話してくださったのですが、その方たちが厄介だと思うのが日本の地方議員の視察だそうです。

ごみ焼却場や環境問題など、議員さん方が団体で訪れ、目的の視察の合間に時間が空いたときは、ご当地の美術館や博物館なども大使館の担当者が案内するそうですが、議員さんの中には「そんなところはいいから買い物に連れていけ」と露骨に言う人もいるそうです。

その土地の歴史や文化も知ってもらいたいと設定したのですが、博物館の中に入らず外で暇つぶししている人もいるとか。みんなそうだとは思いませんが、まるで視察は名目で海外旅行気分の人もいるそうです。

案内する大使館や領事館の職員を、まるで観光ガイドのように扱う議員が多いようです。有権者の目が届かない海外で、やたら威張り散らす議員たち。外交の前に日本の議員が一番厄介なのかもしれません。

さて5月6日(金)、神戸新開地音楽祭の一環として新開地・喜楽館の昼席(午後2時開演)でも、落語だけでなくわれわれ噺(はなし)家のバンド演奏もあります。ぜひお越しを。

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