【hanashikaの時間。】「店員さんの心の声」 笑福亭晃瓶

残暑の厳しさも和らぎ、少しずつ秋らしくなってきましたね。体に感じる風も何となく心地良くなってきました。大好きな季節の到来です。

10月からは緊急事態宣言も解除され、動きやすくなりましたし、外食も行きやすくなりました。

それにこの季節、特に食べる物がおいしくなってきますよね。そうなると、行きたくても行けなかったレストランや温泉、グルメと楽しみが増えてきます。とりわけ、今まで堂々と行けなかった温泉旅行なんか最高ですよね。

たとえ行かなくても、行けるんだと思えるだけで、何かうれしくなります。ところがみなさん、長い間の運動不足がたたり、大変なことになっていませんか。

日頃から節制されていた方々は良いのですが、私のようにダラダラとコロナ禍のせいにして日々を過ごしていたら、せっかくのチャンスを有効に使いづらいですよね。

そこで、私は何とかしなければと思い、最後の望みをかけて漢方薬に頼ることにしました。おなかの脂肪を何とかしてもらえるかもと、今はやりの漢方に手を出してしまったのです。

早速ドラッグストアに出向き、漢方薬のコーナーに。周囲の目を少し気にしながら見ていると、怪しいと思ったのか、店員さんがこちらに近づいてくるので、私は素早くその漢方薬を手に取り〝これ買いますよ~〟と思われるように振る舞うことにしました。

「何かお探しですか?」と尋ねる店員さんに「漢方薬を」と私。すると店員さんがしげしげと私の体を見た後「そちらより、こちらのやせる成分が1000ミリグラム多く入った大瓶の方が強力ですよ」。

〝もっとやせた方がええんちゃう〟という店員さんの心の声が聞こえたような気がして、複雑な思いで購入したのでした…。

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