米大リーグの大谷翔平選手が全国の全ての小学校にグラブ6万個をプレゼントすると発表した「大谷選手のグラブ」が、実際に学校に届き始めたようです。「ホントに来た!」。ひとごとながらうれしい。
 でも某市では市長が市役所のガラスケースの中に飾ったそうな。「とりあえずいったん飾って市民の皆さんに見てもらってから小学校に渡すつもり」と説明してましたが、そもそも市内の小学生たちに届いたものを先に開封してドーンと飾っちゃマズいんじゃないかい。それに6年生はもうすぐ卒業しちゃうんだから早く渡してやれって(グラブを展示した某市にはその後、SNSで「早く児童に届けるべきだ」との批判が寄せられ、展示期間を短縮して各校に配布したそうな)。
 どの学校も使用法で頭を悩ませてるようです。この3つのグラブを、仮に全校生徒600人の学校でみんなが納得できるように使用するにはどうしたらいいか。これを先生と児童がみんなで考えるだけで結構いい経験になりますね。
 ちょっとずつ触って興味を持った子が増えて「3つじゃ足りないねえ」となったら、先生に掛け合って何個か予算で購入してもらうとか。町内で使わなくなったグラブを寄付してもらえるようにお願いするとか。そうやって野球の輪が広がっていくのが大谷選手の願いでしょうから。
 とにかく全国の全ての小学校にグラブ6万個なんてなかなかできることじゃありません。しかしそのグラブのタグが早々にメルカリに出品されてたのが分かったんだそうです。先生がやったとは思いたくないけど、善意を元手に金もうけなんてこれもなかなかできることじゃありません(褒めてない)。
 でも「メルカリで3つ売ってその売り上げで何百個も買った方が効率良いと思いまーす」なんて児童会があったりしてね。可能性としてないとは言えないか。
 噺家が扇子を6万本贈ったら落語の輪は広がっていくかしら。計算したら安物でも6千万円はかかります。むー。地道に学校公演で頑張ろう。