【二つ目グルメ】「冬はやっぱりチョコレート!」 昔昔亭昇

 

「2月」。皆さまはこの2月という単語をどう発音しますか? 大多数の方は「トマト」や「勇気」と同じ発音をされているのではないかと思います。しかしそれは標準語としては間違いだそうです。標準語での「2月」の正しい発音は「みぞれ」や「お芋」と同じ発音なんだそうです。

入門した際、このイントネーション問題で随分怒られた思い出があります。アナウンサーさんが言っている「2月」に一度注目してみてください!

それはそうと、2月といえばやっぱりバレンタイン! 今日は福岡県出身、昔昔亭昇の標準語の発音と同じくらい甘~いチョコレートのお話。

こちらのコラムでは何度か話しましたが、わたくし昔昔亭昇は「株式会社明治」主催のチョコレート検定にて「チョコレートスペシャリスト」という資格を取得しました。ですからやはりこの時期になると、チョコレートのお話を皆さまにしたくなるのです!

そこで今回はチョコレートスペシャリストの私、昔昔亭昇がおすすめするチョコレートを3つご紹介します!

①ブノワ・ニアン

ベルギーのチョコレートメーカーさんでショコラティエさんが元エンジニアという異色の経緯の持ち主です。

ここ数年僕の心をつかんで離さないブノワ・ニアン。板チョコについては散々語ってきましたので、今回はフィナンシェをご紹介します!

皆さまがフィナンシェで想像するのはきっとバターが芳ばしい焼き菓子だと思います。しかし! ブノワ・ニアンのフィナンシェは全く別物です。

まず、持ったときのどっしり感がフィナンシェのそれではありません。口に運びますと、濃厚なチョコレートが大爆発します! ほろほろっと溶けるような食感で、焼き菓子というよりはチョコレートを食べているような感覚になります!

新しいチョコレートの楽しみ方を提案してくれるブノワ・ニアンのフィナンシェ。おすすめです!

②イヴ・チュリエス

フランスのチョコレートメーカーさんです。天皇皇后両陛下やエリザベス女王をもてなしたこともあるという超名門ショコラトリー。中でもおすすめしたいのが、「パレ・オランジェ」というボンボンショコラ(一口サイズのチョコ)!

ナッツ類を使ったチョコレートには大きなハズレはないような印象です。ですから、コンビニなどでもおいしいナッツ類のチョコレートを入手することが可能なのでしょう。その点、かんきつ系の果物を使ったボンボンショコラは定番ではありますが、調和の取れていない高価なものが出回っているのも事実です。

そこでおすすめしたいのが「パレ・オランジェ」名前から想像できるように、オレンジを使ったボンボンショコラです。爽やかなオレンジの香りとビターなチョコレート。何より面白いのが食感! 多くは語らない! とにかく1度食べてみてほしい!!

そしておすすめする理由は、味だけではありません。

2個入りを販売しておりまして、決して安いとは言えませんが、いわゆる高級チョコの中では手に取りやすい値段で販売してくれています。チョコレートに興味がある方はぜひ1度お試しください!

絶対に後悔しません!!

③ノエルベルデ

カカオ研究家を名乗る高橋力榮さんの作る絶品の板チョコを紹介させてください! 今回紹介する中で唯一日本人の方が提案するチョコレート。それがノエルベルデ!

エクアドル在住でカカオ農家を営んでおり、チョコレートの原材料となるカカオの栽培から手がけています。本題の板チョコですが前提としてチョコレートをお菓子として捉えると決しておいしいものではないかもしれません。タバコやウイスキーのように嗜好(しこう)品として扱ってほしいものになります。

そんな板チョコ好きの方におすすめしたいのが、

「ラ・コスタ・ロー 72%」

いわゆるハイカカオのチョコレートです。

カカオ豆をチョコレートにする際、熱を加える、もしくは熱が出るという工程がありますが、その工程でできるだけ高温にならないように注意して作られたのが「ラ・コスタ・ロー72%」。

この、高温にならないように注意することによってフレッシュなフレッシュなカカオ感を味わえるそうなのです。食べた印象を言うとすごくフラットなチョコレートというか、サラッと口の中で溶けて爽やかに消えていく。そんな印象でした。一般的なチョコレートがドレスを着た美しい女性がだとするなら、こちらはセーラー服を着た女の子が爽やかに駆けていくイメージです。雑味がないんです! その分コク少ないとも取れます。 しかし! コクがないチョコレートがこんなにおいしいはずがないんです! でもおいしい!

これこそ高橋力榮さんの努力によって生まれた珠玉の1品とも言えるでしょう!

板チョコ好きの方! 是非お試しあれ!

イントネーションのお話に戻りますが、フィナンシェ。皆さんこれはどう発音しますか? 最初の「フィ」にアクセントを持ってくるか、真ん中の「ナン」にアクセントを持ってくるのか。そもそも正解なんてあるのか!

冒頭のお話はあくまでも標準語の決まりとして「2月」はそうだというお話でございます。そもそも標準語は明治時代、各地方同士のやり取りを円滑にできるように作られた言葉だそうです。つまり標準語というのはどの地域の言葉でもないのです! 1番歴史の浅い日本語ともいえます! われわれ地方出身の落語家はお客さまより「あそこ、なまってましたよ」なんて言われることがあります! いやしかし! 言葉を司どる職業の人間がそんな標準語に縛られていていいのか!! 多少のイントネーションは見逃してくれ!というプロとしてあるまじき言い訳をしたいがためのコラムでした(笑)

いや、ちゃんと稽古します。

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