写真説明:真打お披露目会見に臨む(前列左から)華形家八百八、三遊亭円丈、柳家小はん、三遊亭歌奈女、船遊亭扇歌(後列左から)柳家さん喬、柳家花緑、三遊亭天どん、柳家はん治、三遊亭歌武蔵、入船亭扇辰=令和8年2月24日、東京都台東区
一般社団法人落語協会(柳家さん喬会長)は2月24日、都内で記者会見を開き、3月21日から真打に昇進する5人の新真打を発表した。今回は、かつての名跡や数十年ぶりに復活する亭号を名乗る「襲名ラッシュ」の昇進興行となる。柳家さん喬会長(77)は「それぞれが名前を変え、心機一転して頑張ろうという強い意気込みを感じる。寄席の賑わいに繋がるよう精進してほしい」と期待を寄せた。
74年ぶり、100年ぶりの名跡復活と師匠の期待
柳家花緑(54)門下の柳家圭花改め二代目 華形家八百八(はながたや・やおはち)(44)は、戦後途絶えていた名前を74年ぶりに継承。師匠の花緑は「10人いる弟子のうち9番目。30歳を過ぎてからの入門だったが、当時の柳家小三治会長からも『師匠がこれだと思えば問題ない』と背中を押された、非常に頼りにしている弟子」と紹介。八百八は「自分から希望した名前。汚さぬよう大きくしていきたい」と語った。
入船亭扇辰(62)門下の入舟辰乃助改め八代目 船遊亭扇歌(せんゆうてい・せんか)(40)は、約100年ぶりとなる「船遊亭」の亭号を復活させる。扇辰師匠は「5人の弟子の中で一番図々しいが、その図々しさを頼もしく思っている。協会や落語界を牽引してほしい」と鼓舞。扇歌は「初代は都々逸(どどいつ)を広めた人物。自分の活躍を通じて、その魅力も再発見してもらえれば」と意欲を見せた。
「名前負けせぬよう」決意の継承
現在は三遊亭天どん(53)門下の三遊亭ふう丈改め二代目 三遊亭円丈(さんゆうてい・えんじょう)(41)は、新作落語の巨星であった先代の名を継ぐ。師匠の天どんは「本人がなりたいと言い出した。先代の名前を自分で名乗りたいと言うのは、どうかしているとも思いますが」と会場を沸かせつつも、愛弟子の覚悟を認めた。円丈は「新作を志す者として、この大きな名前を小さくしないよう精進する」と決意を述べた。
柳家はん治(71)門下の柳家小はぜ改め三代目 柳家小はん(やなぎや・こはん)(43)について、師匠のはん治は「14年前、小三治師匠の紹介で入門した。今回、二代目のご遺族にも相談し、快諾をいただいた」と経緯を説明。小はんは「自分で『小はん』と署名するのが今、何より嬉しい。披露興行で良い高座を勤めたい」と笑顔を見せた。
師匠への感謝と、一門の未来を背負う想い
三遊亭歌武蔵(57)門下の三遊亭伊織改め三遊亭歌奈女(さんゆうてい・かなめ)(38)は、師匠の夫人のアイデアから生まれた名前を授かった。師匠の歌武蔵は「真面目すぎるので、もう少し肩の力を抜いて魅力を広めてほしい」とエール。
これに対し歌奈女は、「師匠には本当に我慢強く育ててもらった。一門にはまだ名前(名跡)が少ないので、この新しい名前で一門の魅力を広く伝えていけるよう頑張ります」と、看板を背負う覚悟を力強く語った。
新真打5人は3月21日から鈴本演芸場(台東区上野)でスタートする真打昇進襲名披露興行に臨む。
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