最近の寄席は、楽屋の密を避けるために、楽屋入りは出番の30分ほど前と通達されています。
それでも列車の遅延などもあるので、早いめに来ても楽屋入りせず、近所の喫茶店などで暇をつぶしている人が多いようです。
天満天神繁昌亭の周りには昔ながらの純喫茶やカフェなど何軒かあるのですが、年配の噺(はなし)家は純喫茶、中堅や若手はカフェと、好みと自分の落ち着き具合で微妙にテリトリーがあるようで、中にはほかの噺家と出くわして気を使いたくないのか、遠いところまで足を運んで出番を待つ人もいるようです。
喫茶店と噺家の分布図を作ればなんとなくキャラクターと店の相関図が見えて面白いかもしれません。
そして大きく好みがわかれるのが、衣装を入れるバッグ。昔はショルダーバッグが主流でしたが、今は完全に派閥が二分されていて、背中に背負うリュックタイプ派とキャスター付きのキャリーバッグ派に分かれる。こちらも、噺家のキャラクターがバッグの好みに表れるかもしれませんが、やがて年とともに楽なキャリーバッグ派に吸収されていくんでしょうなぁ。
さてお知らせです。
「上方寄席演芸大全」を12月21日(水)午後6時半から、朝日生命ホール(大阪市中央区)で。前売り3000円、当日3500円。出演は桂小春団治(落語)▽シンデレラエキスプレス(漫才)▽桂三象(踊り)▽ビックリツカサ(奇術)▽ナオユキ(漫談)▽松旭斎天蝶(水芸)▽豊来家玉之助(太神楽)-。寄席の諸芸ばかりを集めた珍しい会です。