フランスの美食家、ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン(早口言葉ではありません)が「キッチンのダイヤモンド」と形容したとされる食材。
トリュフ
世界三大珍味に挙げられる高級食材。今や日本人にもなじみのある〝名前〟となっております。
そう。なじみある〝名前〟ではありますが、なじみある〝味、香り〟ではないのです。
少しお高く気取った印象のトリュフを使ったパン。
本日はそんなお話。
「男がなんが誕生日かキサン!」(博多弁)というようなホークス(野球)が負けると不機嫌になる父親のもとで育ちました。
その反動か今では、ディズニーとチョコレートとジャニーズを趣味とする昔昔亭昇でございます。父親譲りの九州男児とジャニヲタ(ジャニーズオタク)が共存しております。
とあるYouTubeの動画でジャニーズのタレントさんが塩トリュフパンを食べておりました。
いわゆる「推し」が食べているものを自分も食べてみたい! というのはファンとしては当然の心理でございまして、訪れたのが有楽町にあります
「TRUFFLE mini」
門前仲町に本店があるパン屋さんです。
読み方は「トルッフル ミニ」ではなく「トリュフ ミニ」だそうです。トリュフってこう書くんだぁなんて思ったことは言うまでもありません。
「いやぁ~ん! キンプリちゃん(推しのグループ名。最近、残念なことに…)が食べていたパンが塩トリュフパンなの~ん? トリュフなんておしゃれなもの、キンプリちゃんにぴったりだ~!キャ~(○^曲^○)」
なんてジャニヲタな自分が騒いでおりました!
しかし! 私も九州男児でございます!
「三大珍味げな高いだけでうまくなかばい!」と父親が言っていたことを覚えていますし、その教えを少しばかり受け継いでおります私が偏見バリバリで申し上げますと、
「なぁ~にがトリュフだお高くとまりやがって! 格好つけたいだけじゃねぇ~か! 珍味を3つ挙げるなら納豆、ホヤ、つくだ煮だ。バカ野郎!」
なんて思う自分もいるわけです。
そんな情緒不安定なままお店に到着。有楽町のガード下にお店がありまして、そこには長蛇の列ができておりました。
「いやぁ~ん! 行列できてるぅ~! やっぱり女の人が多いなぁ! キンプリちゃんが食べたやつ食べたいよね~! 分かる分かるぅ~!」という僕と、「おいおい!! パン1個買うのにこんなに並ぶのかよ! おいしくなかったら張り倒すぞ、この野郎!」という僕。
思った以上に列は早く進み、店内へ足を踏み入れた途端トリュフの芳醇(ほうじゅん)な香りが鼻をつきます。
「すごぉ~い! おしゃれな香り~!ステキ~!」という僕と「おうおう! これがトリュフか! 訳わかんねぇ匂いだなぁおい!」という僕。
お目当ての「白トリュフの塩パン」お一人さま3個までという案内がありまして、「えぇ~! 3個しかダメなの? でも仕方ないかぁ~。皆食べたいもんね~!」という僕と「何言ってんの? パンなんて1個買えば十分だろう!」という僕。
結局3個買いまして、近くの広場のベンチに腰掛けました。
「いやぁ~ん! ついにキンプリちゃん達が食べていたパンを食べられる~!」という僕と「ふ~ん! これがねぇ~! どうせうまくねぇだろこんなもん!」という僕。
1口頰張る。
「はぁ~ん!! すご~い! キンプリちゃんと同じもの食べてるぅ~!」という僕と、「うん? なんだこれ・・・まずトリュフの上品な香りが身体全体が包まれる! そして少し強めの塩味が絶妙だ! これ以上では塩辛いし、これ以下では物足りない!」という僕。
もう1口頰張る。
「ていうかキンプリちゃんたちが食べてたときすごいパン大きく見えたのに、思った以上に大きくはないんだなぁ~! パンが大きんじゃなくて顔が小さいんだ! すごいなぁ~!」という僕と、「うん? 中からじゅわっとガーリックオイルが出てきた! トリュフの香りとニンニクの香りが相まって激烈にうまさが倍増する! 後、単純にパンがうまい! 少し硬めの食感にガーリックオイルが染みて最高のマリアージュじゃねーか!」という僕。
あっという間に1個食べ終わりまして、「あー! 幸せ! 残りの2つは持って帰ろう! お家でもキンプリちゃんを感じれるなんてなんて最高なんだ~!」という僕と、「いやぁ~、こりゃ~、大したもんだ! おしゃれなだけかと思ったらちゃんとうまいじゃねーか! 誰かに食べさせたい! うん! そうしよう! もう一回並ぶぞ!!」という僕。
もう1度並びまして、3個買い足しました。
「塩トリュフの塩パン」絶品でございます!
ちなみに帰りの道すがらジャニヲタの僕はこんなことを思っておりました。
「いやぁ~幸せだったな~! 帰ってコンサートDVD見よう~! あれ? そういえばこのパン、どんな味だっけ?」